labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

2011-01-01から1年間の記事一覧

パリ。

慣れ親しんだエクサン・プロヴァンスを離れ、パリに引っ越してきました。荷物(主に本)は、7割がた船便(économique maritime)で日本に送りました。残りはパリに。2日に一回、郵便局を往復していたのですが、それじゃ間に合わず、最後の週は毎日往復してま…

【新刊案内】ポール・ラトー編『ライプニッツ『弁神論』読解』ほか。

ライプニッツ研究の新刊案内です。 Paul Rateau (éd.) [2011] Lectures et Interprétations des Essais de Théodicée de G. W. Leibniz【amazon.fr】 Rateau氏はRevue philosophique de la France et de l'Etranger(2011,136/4)にも、"Sur la conformité d…

ライプニッツ研究会(パリ)

Séminaire de recherche sur Leibniz, animé par Paul Rateau (Paris I) et Anne-lise Rey (Lille 1) ポール・ラトー氏とアンヌ=リーズ・レイさんによるパリ第一大学を母体とするライプニッツ研究会です。 定期的に案内が回ってくるのですが、まだプロヴァ…

【新刊案内】イヴォン・ベラヴァル 著、『ライプニッツのデカルト批判 上』(叢書・ウニベルシタス) 岡部 英男、伊豆藏 好美 訳

フランスにおけるライプニッツ研究の泰斗Yvon Belavalの主著、Leibniz: Critique de Descartesの邦訳がついに出ました。ライプニッツのデカルト批判 上 (叢書・ウニベルシタス)作者: イヴォン・ベラヴァル,岡部英男,伊豆藏好美出版社/メーカー: 法政大学出版…

「タイプ理論の起源と発展」

今夏、タイプ理論についてのサーベイをみんなで書きましたが、KURENAIよりダウンロードできるようになりました。 池田真治・伊藤遼・久木田水生 [2011]「タイプ理論の起源と発展」、『哲学論叢』第38巻(別冊): S49-S60【PDFダウンロード】 昨年より、タイプ…

フランスのエクス・アン・プロヴァンスに戻りました。 日本では、みなさまがたにいろいろとお世話になりました。 フランス語で博論を書かないかということで、パリ第4(ソルボンヌ)大学に登録しました。 ライプニッツ研究センターの手伝いという仕事もあり…

数学の自然。

その『数理科学』12月号に掲載されている藤田博司さんの「実数の連続体仮説」(「連続体仮説ちゃんまじ仮説」)の記事を読みました。2頁と短いのですが、見通しの利いた充実している記事です。連続体仮説は独立命題で、実数論を展開できる、通常の数学の枠外…

博論のコピーと製本をしにはるか上野へ。回転寿司で腹ごしらえをしてせっせとコピー。 製本を待つ間、上野公園をじっくり散歩。行き交う人々をみるにつけ、昭和?にタイムスリップしたようだ。子供のころに訪れたのと何ら変わらない風景がそこにはあった。あ…

明日は東京大学の山田竹志さんの特別のとりはからいで、東京大学の方で、研究発表をやらせていただくことになりました。内容はライプニッツ協会でやったものと同じものです。「存在と非存在のあいだ―ライプニッツにおける虚量の存在論―」すでに問題点もいろ…

日本ライプニッツ協会@神戸大学(11/12・13)での発表を終え,関西より千葉に帰宅しました.「存在と非存在のあいだ―ライプニッツにおける虚量の存在論―」というタイトルで,スライド発表をしました(レジュメ付き).ライプニッツ業界では,まだ誰も本格的…

帰国予定など。

10/31〜11/28まで、日本に帰国しております。11/12・13は日本ライプニッツ協会(於 神戸大学、12日発表予定)、 11/19・20は科学哲学会(於 日本大学、20日発表予定)に参加します。11/21日は矢田部俊介氏&大西琢朗氏がオーガナイズする「論理学と数学の哲…

ヨアヒム・ユンギウス(1587-1657)

ユンギウスは、リューベックに生まれ、ハンブルクに死んだ、医学者・化学者である。ロストックで学び、ギーセンやアウグスブルクで数学を教えた。ロストックとパドアでは医学を学んだ。最初はスコラ哲学を学んだが、後に英国の哲学に転じた。とりわけフラン…

かけこんだトイレに紙があったので、今日はきっと、良い一日だった。 図書館で本を返したついでにユンギウスをEncyclop�die philosophique universelleで調べた。ポスドクはもう切れてしまったが、そこで扱っていた研究テーマである「概念の論理学」を少しず…

パリ滞在記。

9月1日から9月5日まで、パリに行ってきました。パリ滞在の第一の目的は、今後の方針をはっきりさせるため、指導教官に会って相談すること。 そして、第二の目的は、資料のアクセスが容易で集中できる環境で研究計画を練ること。パリには出張や会議のためにわ…

HPM 第1回例会。

本日は、「数理哲学史研究会」の第一回例会でした。 担当は不肖このわたくしで、カッツ『数学の歴史』をもとにルネサンスの代数学について発表しました。歴史に関しては細かいところはやりだしたらきりがないのですが、レジュメでは、ポイントをしぼり、数学…

サント=ビクトワール往復コース。

最近、研究関連のことばかり書いてたので、気分転換に、今日は自転車のことでも。 快晴がしばらく続いて、歯の手術による安静期間も過ぎた。欲求不満だろうか、我慢できなくって、久しぶりに自転車に乗った。最近、研究に集中できていないのだが、その不調は…

Garber先生との出会い

2006年夏。私は、ドイツのHannoverに来ていた。5年に一度の、ライプニッツ国際会議に出席するためである。京都大学から助成金を受けることが決まったのは、わりと直前のことだったので、同会議の発表には申し込めず、ただの一聴衆(オブザーバー)としての参…

数理哲学史研究会。

「数理哲学史研究会」のホームページ(建設中)を立ちあげました。https://sites.google.com/site/histphilomath/数学史や数学の哲学の古典や研究書の読書会、定期的な研究発表の場にしたいと考えています。魅力的な企画を募集してます。また、現在、参加メ…

タイプ理論。

京都大学の先輩の久木田水生さんと後輩の伊藤遼くんとで、「タイプ理論の起源と発展」について、哲学の観点から、わかりやすいサーベイを書きました。予備知識なしで読めるようにしたかったのですが、さすがに、述語論理の記法の読み方くらいは、前提させて…

ライプニッツ・ワークショップ

明日は、ライプニッツ研究センター(パリ、ソルボンヌ)による、初のワークショップに参加してきます。これまであまり注目されてこなかった、ライプニッツの幾何学の観点から、モナドロジーの形而上学および現象学を読み解くという新しい試みによって記念碑…

ライプニッツと化学

「化学の哲学」が最近、ホットになりつつある予感がしてます。 化学がガチにできる、ライプニッツィアンが今日求められている気がします。 なんか、そんな気がしたので、twitterでつぶやいたところ、某kunisakamoto氏からつっつかれたので、いろいろ調べてみ…

第IX回 ライプニッツ国際会議 2011@ハノーファー。

第IX回 ライプニッツ国際会議 2011@ハノーファー。エントリーした研究者とその題目が、以下のサイトより御覧いただけます。http://www.gottfried-wilhelm-leibniz-gesellschaft.de/Veranstaltungen/Kongress/Abstracts/総勢180人強が発表を予定している、ラ…

ライプニッツにおける境界とその様相

ライプニッツ国際会議の原稿ができました。 Shinji IKEDA [2011], ,,Les limites et ses modalités chez Leibniz“, IX. Internationaler Leibniz-Kongress, Natur und Subjekt, 26 September bis 1. Oktober 2011, Leibniz-Universität Hannover Preprint Le…

ライプニッツ研究センター@Paris

現在、パリはソルボンヌ大学にて、「ライプニッツ研究センター」(Centre d’Études Leibniziennes)が設立準備中です。 Centre d’Études Leibniziennes 【リンク】 Université Paris-Sorbonne, Concepts et langages (Ecole Doctorale V) Unité: Métaphysiqu…

Acta Eruditorum

われわれライプニッツィアンを含む、近代の哲学史研究者・科学史研究者にとって、朗報であります。 Acta Eruditorum http://www.izwt.uni-wuppertal.de/repertorium/MS/AE.html from: IZWT, Repertorium deutscher wissenschaftlicher Periodika des 18. Jah…

アイケ・ピース『デカルト暗殺』(山内志朗訳)読了。

デカルトが暗殺されたのだということを、著者の祖先に宛てられた、デカルトの死を看取った侍医の一人からの手紙を根拠に、エピソードを交えつつ実証しようとする。この書を読む限り、デカルトが彼を妬みその自由思想を危険視する古典文献学者からヒ素によっ…

充実良日。

本日は、東京にて昼に大学時代に仲の良かった同期の友人と会い、お食事をしました。あんまり変わっていない印象ですが、マンション購入と聞き、こちらはショックを隠せませんでした。同年代の研究者で、そんなことができる人は、いったいどれくらいいるとい…

移動と食事。

18-21日、関西は西宮の祖母宅へ。18日、21日は移動日。19日は自動車免許が失効してしまってたので、その更新をしに明石に行ってました。なので、19日夜と20日しか京都のかたがたと会う余裕がありませんでしたが、充実した京都滞在を楽しむことができました。…

帰国。

ただいま,帰国しました。プロヴァンス空港から,スキポール(アムステルダム)経由で成田へ。旅そのものは,快適だったと思います。スキポールでi-Pad2が置いてあったので,少しいじったりしてました。1/3以上は空席で,ゴロンと横になって寝ている人もい…

帰国予定など。

4/15〜25まで、一時帰国します。16着/25発ですので、実質的には10日弱の滞在となります。 18-21ごろまで、関西は西宮の祖母宅に帰省しております。それ以外は、千葉は佐倉の両親宅におります。 関東で可動なのは、17,22,23,24 関西で可動なのは、19,20,21 …