labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

17世紀西欧哲学における「数学」の位置づけ(3)

Sayaka OKI(2013), "The Establishment of 'Mixed Mathematics' and Its Decline 1600-1800", HISTORIA SCIENTIARUM, Vo. 23-2, 82-91 上記にある隠岐先生の論文をまとめてみました。「混合数学」という用語の確立とその衰退について、非常に明快にサーベイ…

17世紀西欧哲学における「数学」の位置づけ(2)

ゴクレニウスの『哲学辞典』の後に出されたアルシュテッド(Johann Heinlich Alsted)の『要約哲学辞典』(Compendium Lexici Philosophici, 1626)では、数学(Mathematica)は、聖霊学(Pneumatica)、自然学(Physica)とならんで、事象の近接的原因を探求し学知を…

17世紀西欧哲学における「数学」の位置づけ(1)

表題について、手始めに、ゴクレニウスの『哲学辞典』Lexicon Philosophicum(1613)における「数学の術・数学」"Mathematicae Artes. Mathemata"の項を参照してみる。どう効いているのかはまだ不明だが、数学をして、"scientia"ではなく"ars"「術」としてい…

模擬授業資料。

ご無沙汰してます。ちょいと前に、高校で哲学の出前授業をしてきました。とある委員になってから、現在は、こういう営業的なお仕事が増えてきまして。哲学は日本の高校では学べない分野なので、授業では、前提知識はいらない、なるべく身近なテーマを選びま…