labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

LaTeXで古代ギリシア語のアクセントとか

「分析形而上学」入門

『現代思想43のキーワード』から、鈴木生郎さんの「分析形而上学」の項を読んだ。分析形而上学の方法論に論点をしぼった良記事でした。 現代思想 2019年5月臨時増刊号 総特集◎現代思想43のキーワード (現代思想5月臨時増刊号) 作者: 千葉雅也,松本卓也,渡辺…

クーチュラと『ライプニッツの論理』

GWに入って、ようやく溜まっていた仕事に集中する時間が少しとれそうです。手始めに、とある事典で担当した項目のうち、クーチュラと『ライプニッツの論理』についてドラフトを書きました。 制限字数内にまとめるのが大変で、資料の消化と執筆にずいぶんと時…

ダヴィド・ラブアン氏 特別講演・特別講義のお知らせ

フランスからダヴィド・ラブアン氏(David Rabouin, CNRS / Paris-Diderot)をお招きして、いくつかの講演と講義をしていただく予定です。ラブアン氏は、数学の哲学、とりわけ普遍数学思想が御専門です(ラブアン氏に関しては、詳しくはこちら )。おおよそ…

クーチュラ『論理の代数学』

ルイ・クーチュラ『論理の代数学』(1905; 第2版:1914)から、 冒頭と結論部のみをざっくりと抄訳してみました。リプリント版がOlmsや、次の出版社から出ています。 Louis Couturat, L'Algebre de la Logique, 2e édition, Réimpression : Albert Blanchar…

研究メモ:ヨハン・ベルヌーイ自伝

ライプニッツの原子論論文の校正が終わって、 今は無限小論文の校正中。 ヨハン・ベルヌーイがライプニッツの微積分に出会ったときの印象について、 「解説というよりも謎かけだった」と述べているようなのですが、 その正確な典拠を調べていたら、次の資料…

再開

夏は査読や組合、育児などサービス業で忙しかったです。 辞典項目執筆や翻訳などの依頼仕事も溜まっており、あまり身動きがとれない状態。 それはそれで人のためにがんばっていてよろしいのかもしれないが、 あまり自分の研究の時間がとれないのでは、研究者…

哲学史研究の哲学:ライプニッツ研究の場合WS

昨日(5月20日)、日本哲学会第77回神戸大会にて、ワークショップ「哲学史研究の哲学:ライプニッツ研究の場合」に登壇し、発表・議論をしてまいりました。これは、昨年度の日哲シンポ「哲学史研究の哲学的意義」の続編として、個別事例ということで、ラ…

ルベーグの「数学者は、数学者であるかぎり、哲学に没頭すべきではない」という主張について

ひそかに測度論の勉強を進めようと思いつつ、なかなか数学に集中する時間も体力もないので、研究室のソファーに寝転がり、ルベーグの書をふと手に取った。そこに、非常に面白い発言があったのでメモをとる。 ルベーグ『量の測度』みすず書房、1976年。 原著…

永井博『数理の存在論的基礎』の序を読む

永井博『数理の存在論的基礎』創文社、1960年。 永井は本書の序で、今日の哲学の現状を率直に分析し、哲学の課題を投げかけている。すでに半世紀以上前の本であるが、現代の哲学の状況や問題意識にも通ずるところがあるように思われたので、内容を紹介してみ…

クラヴィウスに関する包括的な数学史研究

曽我昇平氏の博士論文、「クリストファー・クラヴィウス研究―イエズス会の『学事規定』と教科書の史的分析―」が、国立国会図書館デジタルアーカイブから閲覧・ダウンロードできることに、先ほど気がつきました。まだ要旨を読んだのみですが、これまで欠けて…

哲学史の方法。村上勝三氏の「理由の系列としての哲学史」メモ。

村上勝三氏(以下敬称略)が近著『知と存在の新体系』において、哲学史の方法について論じている箇所がある。第1章の「理由の系列としての哲学史」である。以下は、その内容についてのメモである。知と存在の新体系作者: 村上勝三出版社/メーカー: 知泉書館…

連続体の迷宮とは何か(講義原稿)

「連続体の迷宮とは何か――ライプニッツとパースが挑んだ最大の哲学的難問――」私の研究テーマである「連続体の迷宮」について、人文の学生にもわかる範囲で説明するべく、講義原稿として書いたものです(上のリンク先から、pdfがダウンロードできます)。 う…

デカルト 数学・自然学論集〔後日譚〕

【前の記事→告知】『デカルト 数学・自然学論集』は、デカルトの遺稿集やメモ、ノートだけでなく、他人が書いた日記や入門書の集成である。我々が今回訳したものは、あまり一般の関心を買わないであろう、デカルトの数学・自然学に関するマイナーワークと見…

デカルト数学・自然学論集〔告知〕

もうすぐ出版されるということで、告知をさせていただきます。デカルト 数学・自然学論集作者: ルネデカルト,山田弘明,中澤聡,池田真治,武田裕紀,三浦伸夫出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2018/02/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る目次…

「西洋思想史」講義(2017年度・後学期)

今年もバタバタしているうちに、12月になってしまいました。数年くらい試行錯誤をしていましたが、ようやく授業でも、人文系の学生にもわかってもらえそうなところで、自分の関心に近いところをやれるようになってきた気がします。 哲学演習の授業では、論理…

「コンパスの意義と代数的思考様式の展開−−初期デカルトの数学論を中心に−−」誤植と訂正

『理想』2017, No.699「特集 デカルト」所収の拙論文に、以下の誤りがありました。訂正してお詫びいたします(切腹最中)。 理想 第699号(2017) 特集:デカルト出版社/メーカー: 理想社発売日: 2017/09/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 池田真…

数理哲学史夏期合宿セミナー2017(詳細版)

数理哲学史夏期合宿セミナー2017 日程:9月22日-24日 場所:草津セミナーハウス C研修室 主催:数理哲学史研究会 主催者:池田真治(shinji[+at+]hmt.u-toyama.ac.jp) 助成:科研費JP16K02113 参加予定者藤田博司(愛媛大学)、三宅岳史(香川大学)、久木…

数理哲学史夏期合宿セミナー2017

今年も夏がやってきました。 一昨年・昨年に引き続き、下記の日程で第三回目の数理哲学史夏期合宿セミナーを実施いたします。 参加者は各自、数学あるいは数学の哲学や歴史に関して何らかの研究発表をします。 今年はゲスト講師による講演も予定しています。…

最近の作物

ブログではご無沙汰しています。およそ一年も空けてしまいました。この一年にはいろいろなことがありました。 最近、ようやく研究の調子も上がってきそうな気配がしていますので、 またブログの方も充実させていきたいと思います。とりあえず、最近書いたも…

数理哲学史夏期合宿セミナー2016開催報告

9月2日〜4日、草津セミナーハウスにて、数理哲学史夏期合宿セミナーを開催しました。参加者各位によって、最新の研究活動に関する意欲的な発表が行われました。 活動内容と発表タイトルは以下の通りです。【初日】研究会 カッツ『数学の歴史』第2章輪読(担…

数理哲学史夏期合宿セミナー2016

今年も夏がやってきました。 昨年に引き続き、下記の日程で第二回目の数理哲学史夏期合宿セミナーを実施いたします。 参加者は各自、数学の哲学や歴史に関して何らかの研究発表をします。昨年は草津温泉で打ち上げをしました。 数理哲学史夏期合宿セミナー20…

コンピュータは志向性を実現できるのか?

あんまり放置していてもあれなので、久しぶりにブログ。授業準備の過程で、ティム・クレイン『心は機械で作れるか』第一章を読んでみたので、そのゆるい感想でも。なお、この本は後期の哲学講読で扱う予定なので、その準備を兼ねた一石二鳥的な考えもないわ…

「哲学史の哲学」研究に向けてのメモ(6)――「哲学史の研究こそ哲学の研究である」とするヘーゲルの見解について――

ヘーゲルは「哲学史の研究こそ哲学の研究である」と述べたことで有名ですが、はたしてそのような主張はいかにして導かれたのでしょうか。今回は、このことを確認したいと思います。そこで、 ヘーゲル『哲学史序論――哲学と哲学史――』武市健人 訳、岩波文庫、1…

「哲学史の哲学」研究に向けてのメモ(5)――「哲学史は哲学か?」という問いそのものを問う――

哲学史研究者がつねに念頭におかなければならないのは、ウィトゲンシュタインの「哲学は学説ではなく活動である」(『論理哲学論考』4.112)に象徴されるタイプの批判である。ウィトゲンシュタインがどういう意味を込めてこの言明をなしたのかは詳しくはわか…

ボルツァーノの「論理学」の定義

ボルツァーノの「論理学」の定義が気になったので調べて見ました。ただのお勉強メモです。原書。 Bernhard Bolzano, Wissenschaftslehre, In 4 Bänden, (Leibzig 1929), hrsg. von Wolfgang Schultz, Band 1, Scientia Verlag Aalen 1970. これには現在、頼…

非存在対象の指示の問題――分析哲学と現象学の起源としての――

今日は雨模様だし、研究室で作業していても、最近は外でやっているテニスの音がうるさくてストレスが溜まるので、おうちで作業することにした。なぜ何も無いのではなく、校舎の目の前にテニスコートがあるのか。午前はデカルトに苦闘。午後は読みたい本でも…

The Leibniz Review、電子化されてた。

いつのまにか、北米ライプニッツ協会が出している雑誌、The Leibniz Reviewが電子化されていました。次のリンクから最新三巻を除く過去の記事がダウンロードできます。https://www.pdcnet.org/leibniz/freeよっ、ナイス電子化。それにしても、執筆陣は豪華だ…

「哲学史の哲学」研究に向けてのメモ(4) ――カッシーラーの哲学史の方法――

西洋思想史の授業準備のためにカッシーラー『認識問題』を第一巻から読みはじめる。その序文に、カッシーラーが哲学史の方法について少し書いているのでメモ。 「哲学史は、それが真に学問であるかぎりは、多彩に継起する事実を知るのを学ぶための収集品陳列…

卒論オリ。

新年度がついに本格的に始まった。一発目の仕事として、今日は卒業研究オリエンテーション。配布する資料を準備したり、論文の書き方本や、哲学の論文の書き方などを調べたりしてたら、あっというまに時間が過ぎていった。今年度も研究する時間をどう捻出す…