研究メモ:ヨハン・ベルヌーイ自伝
ライプニッツの原子論論文の校正が終わって、
今は無限小論文の校正中。
ヨハン・ベルヌーイがライプニッツの微積分に出会ったときの印象について、
「解説というよりも謎かけだった」と述べているようなのですが、
その正確な典拠を調べていたら、次の資料をネットで見つけることができました。
Rudolf Wolf, Biographien zur Kulturgeschichte der Schweiz, 2. Cyclus, Zürich, 1859.
表題からはわかりづらいのですが、p. 71- ヨハン・ベルヌーイの自伝になっています。
これは近世数学史に関心がある方は、読む価値がありそうです。
典拠はすぐ次の頁にありました。
「・・・兄[ヤコブ]と私は、1684年のライプツィヒ学報に収録された、ライプニッツ氏の小論に偶然出会った。そこではたった5-6頁で、微分計算についてのごくあっさりした考えが述べられていた。それは解説というよりも謎かけだった。しかし、ほんの数日の間でそれを深く掘り下げてあらゆる秘密を明らかにし、それから無限小という主題についていくつもの作品を出版するには、われわれにとってはそれで十分であった。」(Ibid., p. 72)
ベルヌーイ家の解説などを読むと、良く引用される箇所で、わりと有名な資料らしいです。