labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

ラ哲辞典

【人間思想のアルファベット】

ALPHABET OF HUMAN THOUGHTS (ALPHABETUM COGITANDI).ライプニッツは、少数の単純者の結合によって複合的事物の無限な多様性に達することが可能であるという考えを含む、諸計画に没頭していた。 彼の人間思想の「アルファベット」は、それら自体を通じてのみ…

【錬金術】

ALCHEMY(CHEMIA).ライプニッツは若い頃、17世紀中葉に自然哲学に従事していたものの常として、錬金術に興味を持った。1666‐1667年頃、彼はニュルンベルクの錬金術協会に雇われて、金を作成する計画に実際加わっていた。 しかし、錬金術はよりいっそう疑似科…

【寄せ集め】

AGGREGATE(AGGREGATUM/AGRÉGAT).ライプニッツにとって唯一真な存在者とは、真に一なるものども、すなわち、本質的に不可分な存在物である。ライプニッツは、これらの存在者を、たとえば羊の群れや音楽団といった、ただの寄せ集めによる存在者にすぎないもの…

【アダムの言語】

ADAMIC LANGUAGE・「アダムの」言語とは、神によってアダムに与えられたとされる言語のこと。それは、神がアダムに言語を教え、事物の名前を与えたが、その際、アダムにそれら事物の本質を直観することができるようにしたという逸話に由来する。・アダムの言…

【作用(能動)】

ACTION(ACTUS)・ライプニッツはactioあるいはactivitasを、外延性(extensio)に加え、物体的実体の概念に必要なものを言及するために用いる。 ・ライプニッツによれば、あらゆる実体は能動的であり、能動性を持たないところにはいかなる事物(実体)も存在し…

【アクタ・エルディトールム】

ACTA ERUDITORUM・直訳すれば、『学者の報告』ないし『学者の活動』を意味する。・1682-1731年にライプニッツで出版された、学術雑誌である。ライプニッツの支持を得てオットー・メンケ(Otto Mencke)によって設立され、メンケは1707年まで編集者を務めた。…

【偶有】

ACCIDENT(ACCIDENS/ACCIDENT) アリストテレスおよびスコラの哲学の専門用語。ある事物の特徴で、その本有でない部分を指す。したがって、ある事物の偶有的性質とは、その事物がそれであるためには不要であるような、任意の性質であろう。ライプニッツはこの…

【諸学アカデミー】

ACADÉMIE DES SCIENCES フランス諸学アカデミーは、デカルトの友人、マラン・メルセンヌ(Marin Mersenne, 1588-1648)と結びついた非公式な団体として始まった。公式には1666年にあることになって、そのときにはクリスティアーン・ホイヘンス([正確にはク…

【アカデメイアの懐疑論】

ACADEMIC SKEPTICISM・プラトンの後期アカデメイアの懐疑論者(たとえばカルネアデスc. 231-128 B.C.)の立場。・ライプニッツの友人で懐疑論者のシモン・フーシェ(Simon Foucher)は、自らをアカデメイアの懐疑論者と名乗り、その立場に関するアウグスティ…

【抽象】

Abstraction (ABSTRACTIO/ABSTRACTION)・ライプニッツは、選ばれた共通の特徴に基づいて形成されうる抽象観念が存在すること、そしてそれは人間に永遠真理を知らせることを可能にすると信じていた。・彼はプロセスとしての抽象に反対したわけではない。同時…

【絶対的必然】

Absolute Necessity (NECESSITAS ABSOLUTA/NÉCESSITÉ ABSOLUE)・ある結果が「絶対的必然である」とは、その反対が論理的に不可能である場合を言う。 ・形而上学的―、幾何学的ー、あるがままの[brute]―、という言い方もする。 ・論理学的・数学的真理、およ…