labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

【寄せ集め】

AGGREGATE(AGGREGATUM/AGRÉGAT).

ライプニッツにとって唯一真な存在者とは、真に一なるものども、すなわち、本質的に不可分な存在物である。ライプニッツは、これらの存在者を、たとえば羊の群れや音楽団といった、ただの寄せ集めによる存在者にすぎないものと比較する。またライプニッツは、物質的事物は、そうしたものと同様の、寄せ集めによる存在者にすぎないと主張する。その実在は、それが合成されているところの存在者の実在に依存する。このために、寄せ集めは、良く基礎づけられた現象であるが、それ以上ではない。
(たとえばテーブルのような)複合的事物の現実存在は、ライプニッツにとって、単純実体ないしモナドがなければならないということの論証である。すなわち、「単純実体がなければならない、なぜなら複合的なものが存在するからである。というのも、複合的なものは単純なものどもの集積ないし寄せ集めにほかならないからである」(『モナドジー』,§2)「複合実体」の項も参照のこと。