labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

【人間思想のアルファベット】

ALPHABET OF HUMAN THOUGHTS (ALPHABETUM COGITANDI).

ライプニッツは、少数の単純者の結合によって複合的事物の無限な多様性に達することが可能であるという考えを含む、諸計画に没頭していた。
彼の人間思想の「アルファベット」は、それら自体を通じてのみ認識されることができ、さらなる分析が不可能であるような単純観念から成るものである。これら単純な構成要素から、彼はわれわれの観念の残りすべてが結合を通じて生じることになると考えた。

えっ。これだけ?もう少し歴史を補うとか、典拠を示すとか…。
用語説明に関する院試の答案だったら、5点中3点がやっとのレベルじゃないか。

単純観念として何が考えられるのか、ライプニッツは色々研究していたようです。
その中では、たとえば、「存在」の観念とかがいい例ですかね。
不可能な事物を除けば、どのような事物にも「〜である」は帰されうると考えられますし、ポジティブな観念だと考えられます。
しかし、これ以上分析できない、ということをどうしたら確かめられるのでしょうか?
結局、直観以外に頼りがないのではないかと考えさせられます。
ライプニッツは、中期の著作、「普遍的計算の試論」や、『概念と真理の解析に基づく一般的研究』では、原始単純概念の分析を一旦保留して、同一命題を基礎とすることで論理学を展開していこう、という方針を打ち出しています。

時間があれば、もっと補いたいですが、後の課題ということで。