labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

【偶有】

ACCIDENT(ACCIDENS/ACCIDENT)

 アリストテレスおよびスコラの哲学の専門用語。ある事物の特徴で、その本有でない部分を指す。したがって、ある事物の偶有的性質とは、その事物がそれであるためには不要であるような、任意の性質であろう。ライプニッツはこの用語を相続し、また用いた。もしある人間は学習したが、ある人間は学習したのでないならば、「学習した」は人間の偶有的性質である(GP VII, 227; L 45)。

 ライプニッツは、「すべての個体的実体の完全概念はその実体について真であるようなあらゆる事柄を含む」ということを、「各個体的実体はそのあらゆる偶有を含む」と述べることによって、ときどき表現する(e.g., GP II, 70)。この見解は、ある個体のあらゆる性質はその個体の本有的性質であるという見解と、等しく思える。このことが、アントワーヌ・アルノーを含む何人かの彼の批判者が、完全概念の見解をして、ライプニッツが宿命論にコミットしているとみなした理由であろう。

それにしても、しょぼいな、この記事は。これだけ?やる気なかったのかな、辞書の中の人は。