labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

携帯が不調.何度か連絡があったのだが,相手からの声がまったく聞こえない.相手がメールに切り替えてくれたらしく,連絡は事なきを得た.
なんのことかと思えば,友人からお茶会におよばれ.呑気な.忙しいので,あまり乗り気ではなかったが,なんか事件の香りがするので,まあ一時間くらいならと承諾.案の定,暗い話だった.ポアンカレが専門の彼は,結局,教授と上手くいかず,別の指導教官を求めてナンシーのグループとコンタクトをとっていたのだが,それも上手くいかず.聞けば,どうみても問題は彼にある.友好的な人間関係を構築できず,裏を読んですぐに過剰反応してしまう彼は,アカデミックな世界には向いていない気がする.頼んでもいないのに,やりとりを見せてもらった.見れば,ナンシー側は,送ってくれた博論のテクストについてコメントする準備があるとのこと.ただ,批判や助言をしても,聞き入れてくれなければ意味がない,という含意のある一文が問題だったようで,彼はそれに過剰に反応してしまった.自分の研究に自信を持つのはいいことなのだが.相手の態度に誠意がないとか不満を聞かされて,すっかり疲れてしまった.未熟者のくせに,相手にloyautéを求め過ぎなのではなかろうか.
ずいぶんと他人事に時間をとられてしまった.こちらが滅入ってきたので,気分転換に公園にでも散歩に行く.友人も付き合うとのたまう.何の方向性も見えない話にはもう嫌気がしたので,友人は放置して,公園で一人ロジックを始める.しばし放置後,まだ思いつめているようなので,今やっているところの勉強を説明して,「数学の才能」とやらを自負する彼に問題を解かせて見る.あまりやり方をわかっていないし,彼が出した解答は明らかに間違っているが,なぜか自信満々,上から目線.そこらへんを直さないといけないんじゃなかろうか,と思う.自分が思うほどには実力もないし,したがって信頼されているわけでもないのだから.田舎育ちで,競争にもまれた経験がないのだろう.
携帯は音声をhaute voixにしたら,聞こえるようになった.ノーマルは死んだ状態.どういうことなんだろう.これだから海外製は.