labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

虚量の存在論

昼食休憩し、マルセイユへ。本日は、所属先のCEPERCが、FRUMAMと連携で行っている、数学の歴史と哲学セミナー@マルセイユ。今回の招待講演は、ドミニク・フラマン先生。タイトルは「虚量と複素数のあいだ:1745-1835」。

Dominique Flament - Maison des Sciences de l'Homme - Paris
"Entre quantité imaginaire et nombre complexe - (1746-1835) "

虚数複素数存在論的位置づけをめぐり、数学史的アプローチ、あるいは数学のエピステモロジーにしたがって、1746-1835より実際にはもっと広く、ボンベリ〜コーシー、さらに現代物理学まで、通史的に見ていく、意欲的な発表であった。
ライプニッツの代数の哲学で研究を始めようと思ってから一年とまだ間もないので、非常に刺激的であった。ほとんど、やりたいと思って今調べていたことをすでにもうやられてしまった感じだが、ライプニッツに関しては周知のところを触れるのみであったし、哲学的分析ではまだやれる仕事はふんだんにありそうだから、少し安心したのも事実。講演後、先生が、快く本日の発表についてのスライドを送付してくれるとのこと。リップサービスかもしれないが、駄目もとで、コンタクトとってみる。返信来ない・・・(´・ω・`)。(・∀・)キター!
あと、内容とは無関係だが、笑顔ですごく楽しそうに発表されているのも印象的だった。すごく数学と歴史が好きなんだと思う。こうであれねばならない気がした。
本日学んだことを、今後の研究に大きく役立てたいものです。