labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ライプニッツの歴史研究の方法論

『ライプニッツ研究』所収、佐々木先生の論文を読んだ。以下は、twitterでの感想メモをまとめたもの。 佐々木能章、「ライプニッツは歴史をどう語るか」、『ライプニッツ研究』創刊号、日本ライプニッツ協会、79-98頁。 「歴史家」ライプニッツの歴史研究の…

【アカデメイアの懐疑論】

ACADEMIC SKEPTICISM・プラトンの後期アカデメイアの懐疑論者(たとえばカルネアデスc. 231-128 B.C.)の立場。・ライプニッツの友人で懐疑論者のシモン・フーシェ(Simon Foucher)は、自らをアカデメイアの懐疑論者と名乗り、その立場に関するアウグスティ…

【抽象】

Abstraction (ABSTRACTIO/ABSTRACTION)・ライプニッツは、選ばれた共通の特徴に基づいて形成されうる抽象観念が存在すること、そしてそれは人間に永遠真理を知らせることを可能にすると信じていた。・彼はプロセスとしての抽象に反対したわけではない。同時…

Daniel Garber本開始!

本日からようやく以下の本を読み始めることができる。Daniel Garber[2009], Leibniz: Body, Substance, Monad, Oxford.ライプニッツ研究者でGarber先生と言えば知らない人はいない。ライプニッツの自然哲学、とりわけ、中期の物体論がご専門である。研究のス…

【絶対的必然】

Absolute Necessity (NECESSITAS ABSOLUTA/NÉCESSITÉ ABSOLUE)・ある結果が「絶対的必然である」とは、その反対が論理的に不可能である場合を言う。 ・形而上学的―、幾何学的ー、あるがままの[brute]―、という言い方もする。 ・論理学的・数学的真理、およ…

『ライプニッツ哲学の歴史辞典』

新年明けましておめでとうございます。前からやろうと思っていたことですが、今日から『ライプニッツ哲学の歴史辞典』(Historical Dictionary of Leibniz' Philosophy)を一項目/日のペースで、大意をまとめる作業をしていきたいと思います。省く場合もあ…