labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

パリで入手した本など。

パリで入手した本などを、日本に送る前にメモしておこうかと(紛失したときに備えて)。買いたかったけど、高い、あるいは重い、などの理由で買えなかった本とかもあります。気になった本は、いずれ入手しなければなりません。無知をさらすだけなので、こういうのはあまり書かないんですが、自分の関心もおわかりいただけるかと。自分にとっても、何がやりたいのかの確認になります。

  • Léon Brunschvicg, La modalité du jugement, 3e éd. augmentée de La vertu métaphysique du syllogisme selon Aristote, Presses Universitaires de France, Paris`1964.

古本。彼の博論はラテン語で書かれ、それをBelavalが仏訳したという代物。

  • Mathématiques et connaissance du monde réel avant Galilée, sous la direction de Sabine Rommevaux, Montreuil: Omniscience, 2010.

第一部で中世の連続体の問題を扱っていたので、迷ったけど、買ってしまった。

  • Anne-François Schmid, Une philosophie de savant: Henri Poincaré & la logique mathématique, François Maspero, 1978.

存じ上げない方。長年読んできたポアンカレ、いいかげん論文出す気でやらないといけないかもしれない。

  • Bernard Bolzano, Théorie de la science, Friedrich Kambartel (éd.), Jacques English (tr. fr.), Gallimard, 2011.

もう古本が出てて、状態は新品同様なので、思わず購入。Bolzanoはいつかガッチリやりたいと思って早うん年。

  • Maurice Thirion, Les mathématiques et le réel, IREM - Histoire des Mathématiques, ellipses, 1999.

古本。数学の哲学をかなり広範囲に扱っている模様。これだけいろいろ扱っていると、雑多なものにしかならない気がするけど、読んでみないとわからない、ということで購入。カンギレムに捧げられているけど、お弟子さんですかね。

  • Jacquline Boniface, Les constructions des nombres réels dans le mouvement d'arithmétisation de l'analyse, IREM - Histoire des Mathématiques, ellipses, 2002.

古本。実数論の構成を、数学の原典を踏まえて著述している点に、とても良い印象を持ちました。参考にしたいです。ボニファス先生は数学の教授資格を持ちかつ哲学博士。クロネッカーに関する発表を聴いたことがあるが、本書と同じような感じで原典をきちんと踏まえる堅実なスタイルでした。面白くはなかったけど。

  • Niccolò Guicciardini, Isaac Newton on Mathematical Certainty and Method, The MIT Press, 2011.

新品の状態で古本が出てたので即購入。これは基本書になる予感ビンビンだな、と思ったら、裏表紙にMancosuが“This book will become a classic”と同じような感想を書いてた。

  • Pierre Dugac, Histoire de l'analyse, autour de la notion de limite et de ses voisinages, Vuibert, 2003.

遺稿をJean-Pierre Kahaneが編集したもの。評判は知らないが、マニアックでなかなか手が出にくい所も扱ってくれている感じ。著者はデュドネのお弟子さんの模様。ポアンカレ研究所の数学史セミナー長を、ルネ・タトンから引き継いだ。タトンの本とかも欲しいな。

  • Textes fondateurs du calcul infinitésimal, IREM - Histoire des Mathématiques, ellipses, 2006.

ニュートンライプニッツ、ド・ロピタルのテキストのアンソロジーと解説。原典は持っているし、いらないかな、と思っていたけど、やっぱり気になって買ってしまった。

  • Aux origines du calcul infinitésimal, IREM - Histoire des Mathématiques, ellipses, 1999.

古代から無限小解析前夜までを扱う。なんか練習問題もついているけど、学生が解くのだろうか。

帰国前に、Albert Blanchard, Jacques Gabbayに寄って、数学史の原典などをいくらか購入しておこうと思います。