labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

ゲーデル・セミナー二日目

引き続き、Max Phil. XIVのtranscriptionの検討。猛暑も手伝って、大変な労働でした。時間的に、そして体力的に。一語の検討に一日を費やすこともあるそうなので、初回としてはずいぶんと進展したのではないでしょうか。今日は思いがけず、(1)に関して少さな貢献をすることができたので、満足です。もっともドイツ語ではなく、ラテン語の箇所でしたが。(2)に関しても、ライプニッツの観点から意見を求められたのですが、ノータイムで応答することはかないませんでした。しかし、ちょっと考えを整理する時間をください、という落ち着きを見せ(以前の自分には欠けていた冷静さ)、適切な回答をすることができたと思うので、参加者としての最低限の責務を果たせたかと思います。(今のところノーギャラなのが残念です。9月からもらうつもりでしたが、運悪くというか当然というか、海外の壁はそんなに甘くなく、早くとも来年1月までひもじい日々が続きそうデス。)

休憩の際、ガベルスベルガーについていくつか尋ねてわかったことがありましたので、一言。1830年ごろにGabelsbergerによって発明された速記法ですが、その後どんどん発展していき、唯一というわけではないようです。ガベルスベルガー自身による本(分厚い!)を持っている人がいたので、見せてもらったら1834年出版のものでした(追記:google livresからDL可能)。ガベルスベルガー専門家の方が使っていたのは文庫並にコンパクトで、1914年のものでした。これはゲーデルが用いた教科書ではないとのこと。ゲーデルはたしか学校の選択科目か何かででその速記法を習ったのだと記憶します。

次回の会合は12月。その間まで、ドイツ語を必死でやらなければなりませんな・・・。フランス留学中なのに・・・。当初は、まったく戦力にならないと思っていたのですが、あんまり戦力にはならないな、ぐらいの評価に踏みとどまることができたかと思います。明日からはまた本研究の方に戻らしていただきます。最後に、「時間のない」に掛けていろいろつまらない言葉遊びをしてゴメンナサイ。