labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

リベール・フロワモン

我がライプニッツが主題、「連続体の合成の迷宮」の名づけの親である、Libert FroimontすなわちLibertus Fromundus (1587-1653)に関する記事を見つけた。マニアックな!と思わず釘付けになる。
http://www.patricktaylor.com/libertus-fromundus

リベール・フロワモンは、ルーヴァン大学の神学者で、聖ピエール協会の主席司祭。…
ガリレオ・ガリレイが「地球は空間の内で運動するかどうか」という問題でカトリック教会と争っていた頃、フロワモンは、次のように推論した。すなわち、ガリレオが言うように地球が回転するならば、「風は恒常的に東から吹くであろう」、そして、建物や地球それ自体はそのような急速な運動によって飛んでいってしまうであろうから、人々は地球の表面にしがみつけるように、猫たちのようにかぎ爪を備えていなければならないだろう、と。

記事によると、今から見れば、完全なDQNさんですね、フロワモンさん……。しかし、興隆していた新しい科学観が、カトリックの教義と合致しない危険を察知し、ガリレオに対する論争の一人の主役として活躍したのは、神父さんとしての当時の常識にしたがっていたまでだったのでしょう。単に宗教的な教義に反するというにとどまらない、何か哲学的に重要な洞察があったのか、気になるところです。

例の連続体合成の迷宮についての書のpdfは、ネットで簡単に手に入るので持ってはいるのですが、まだ読む気がしません。
ライプニッツは読んでいるし、私のテーマですので、読まなくてはいけないのですが。
しかし、記事でもっとも気になるのは、デカルトとも文通していたという箇所。これは本当だろうか。思想史的には重要なことなので、ちょっと調べねばなりませんね。