labyrinthus imaginationis

想像力ノ迷宮ヘヨウコソ…。池田真治のブログです。日々の研究のよどみ、そこに浮かぶ泡沫を垂れ流し。

連続体の迷宮とは何か(講義原稿)

「連続体の迷宮とは何か――ライプニッツとパースが挑んだ最大の哲学的難問――」

私の研究テーマである「連続体の迷宮」について、人文の学生にもわかる範囲で説明するべく、講義原稿として書いたものです(上のリンク先から、pdfがダウンロードできます)。
うちの大学で6月に予定されている、「人文知コレギウム」での発表準備も兼ねています。

過去に書いた論文や、授業レジュメを元に、数学的な詳細はなるべく避け、その要点をできるだけわかりやすくまとめたつもりのもので、授業ではさらに説明をいろいろ補足しました。これまで授業してきた中でも、かなりベストに近いパフォーマンスだったかもしれません(当社比)。

しかし、受講生の8割以上は難しくて理解できなかったようです。1割くらいは、そもそもなぜこんな問題を扱うのか、まったく理解されませんでした。さらに数名は、哲学などもはややりたくないとまで思ったようです(ショック)。ちょっと、一般客も来るコレギウムで、このテーマで発表する自信がなくなってきました。

なので、本文はより一層説明が足りないところ、関心が相容れず寄せ付けないところ、などなど至らない点が多々あろうかと思います。申し訳ない。それでも1割くらいは興味をもってくれたようなので、ポジティヴに捉えたいと思います。

特に新しい内容はありませんが、連続体の迷宮の本性について、これまでよりも多少は整理されているところもあります。

これを研究テーマとしながらも、数学の勉強の時間もとれず、哲学にしてもあまりに研究が進展していないので、これを機にもう一度、この問題にめげずに取り組んでみようと決意した次第です。